西宮市 S邸

  • Jan. 2016
  • /
  • 集合住宅
  • /
  • リノベーション

その前を通るたび何年もあこがれ続けていた、1970年代生まれのヴィンテージマンション。ひょんなことから好機に恵まれ、施主様はこのマンションの一室を購入することになりました。南の中庭にある大きなクスノキをピクチャーウインドウから愛でながら、森の中にいるような気分でリラックス―。

そんな施主様の願いを叶え、なおかつ古いマンションならではの「採光・通気・冷暖房効率・防音」の問題を一つ一つ解決しながら丹念にリノベーションした物件。造作やコーディネートは、既存のタイル壁や建具のモダンな意匠と溶け込むようなデザインに。

小窓を随所にしつらえて光や風の通り道を生みだす設計にし、天井いっぱいまでの高さがあるガラスのリビングドアで「緑と光にあふれた風景」を家中で感じられるように。帰宅して煉瓦が敷き詰められた広く贅沢な玄関をくぐると、リビングからの緑と光を感じて一日の疲れが抜け落ちていきます。

小さなお子さまたちが成長された際への工夫も盛り込んだ、自然を感じながら暮らせるヴィンテージマンションです。

b06-01
b06-02

キッチンに立てば、大きな窓にめいっぱいの緑が望める[1]

b06-03

キッズルームに新しく設けた小窓からも、緑がのぞく

b06-05

見晴らしのいいリビングからつながる広いLDK

b06-04 b06-06
b06-07

フルオーダーの二列型対面キッチン。食洗器を備えて収納量もたっぷりと[5]

b06-08

玄関につながる小窓[3]

b06-09

お好きな古道具に合うようにキッチン天板はエンジニアルストーン、カウンター材はラーチを使用

b06-10
b06-11

天井までの高さですっきりとした造作ドア、見通しのいいガラス窓

b06-16

アトリエと寝室をつなぐ廊下。途中のドアを閉めれば脱衣室に

b06-21

ドアは通気性のいいルーバーにオリジナルのハンドル

b06-17

奥には造作の親子扉

b06-23

光を採り込んだ洗面室

b06-18

ユニットバスに設けた内窓[4]

b06-19

グラフィカルなタイルがアクセントのトイレ

b06-25

将来的には子供部屋となるアトリエスペース

b06-13

玄関ホール

b06-24

キッチンへとつながる玄関の小窓

b06-14

広い玄関に残した煉瓦タイル[2]

Description

キーフィーチャー
  • 既存の煉瓦やタイルを活かしたデザイン
  • 南側の緑を家中どこにいても感じさせる工夫
  • 小窓や壁抜きで解決した採光・通気の問題
  • 古道具・無垢木・コンクリート・煉瓦等の素材の調和
  • フルオーダーのオリジナルキッチン
  • ガラスやルーバーの室内ドアで送る空気と光
  • 開閉で脱衣室/空気の通り道になる洗面室前
オーナーの希望
  1. キッチンに立ちながら、南側のクスノキを借景にして楽しみたい。
  2. 床に敷かれた既存の煉瓦を極力残して生活したい。無垢のフローリングを防音措置をして貼りたい。
  3. 広すぎて仕切りが無く冷暖房の効率が悪いので、なるべく高めたい。
  4. 浴室・トイレ・洗面を作り替えたい。浴室のやり替えは漏水があり物件購入時の条件の一つ。既存の一体型はオシャレだけれど、生活スタイルに合わないため分けて欲しい。
  5. 既存のタイル壁やドアも気に入っているので残しつつ、新しく導入する素材や家具は既存のモノ達と合うようなコーディネートにして欲しい。
Folkからの提案
  1. 施工前はキッチンは一室として独立していました。リビングダイニングとの間の壁を取り払い、この家のアイコンでもあるピクチャーウインドウからのクスノキの景色を、キッチンに立ちながら眺めて味わえるようしました。子供部屋のリビングに面した壁にも小窓を設け、リビングドアは天井いっぱいまでの高さのガラス張りにし、南側のクスノキの風景を北側の玄関へも感じさせるよう演出しました。[1]
  2. 家中に素敵な煉瓦が敷き詰められた物件で、先住者の方は煉瓦の上にカーペットを敷いたりして生活されていたようです。玄関と HALL-1 の部分に煉瓦を残し、そこで靴を脱いで上がる動線設計にしました。新しい床は自然オイル仕上げの無垢フローリングで、材はオークに。マンションの防音数値をクリアするため、フローリングの下には防音マットが敷き詰められた二重床になっています。[2]
  3. 間取りの区切られ方のバランスが悪く、換気と採光が上手く行われていない物件でした。キッチンとキッズルームに小窓を設け、空気の循環する道を作りました。採光にも大きく役立ち、キッチン小窓のほうは、玄関とのコミュニケーションが取れて「おかえり・ただいま」の会話を楽しめる窓になりました。
    アトリエの壁を一部抜いて引き戸に替え、洗面横にもドアを新設して廊下を脱衣室として使えるようにし、開け放てばアトリエと寝室はひとつながりになり空気の通り道が生まれます。アトリエはお子さまが成長した際には子供部屋へ変更できる予定です。[3]
  4. マンションの規定と構造上の理由で、浴室・洗面・トイレの場所は、移動出来ませんでした。トイレは洗濯機置き場を一体化させ、ユニットバスに内窓を付けて洗濯機上の窓から浴室への光と風の通り道を作り、さらに入り口ドアは透明にして洗面室へ日光を送り込めるようにすることで、窓に面していないとは思えない明るい洗面室になりました。[4]
  5. 既存の壁は随所にオフグレーのタイルが使われたり、建具もモダンな意匠の素敵なものばかり。タイルのオフグレーと玄関ドアのアンティーク調のダークブラウンをデザインソースに決め、すでにしつらえてあったかのような、このマンションに馴染むカラーやテクスチャで造作やコーディネートも進めていきました。味のある古い家具や道具もお好きな施主様。キッチンはラーチ合板やエンジニアルストーンで古道具にも合う色調にし「窓いっぱいの緑」「無垢の床」「構造をさらしたコンクリ―トの柱」「アンティーク家具」・・・などとなじませるように、コーディネートしていきました。[5]
b07-z
物件名 S邸
物件所在地 西宮市
物件タイプ 集合住宅
請負タイプ リノベーション
完工年 2016年
施工期間 約1年
面積 約143㎡
工事費 約1000万円(設計料含む)