大阪市 musica bread&coffee

  • Jan,2017
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  • ショップ・オフィス・他
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  • リノベーション

商店街の一角でひと際目をひく、すっきりとあか抜けたお店。一見するとギャラリーやカフェと見間違えるような、天然酵母や国産小麦を使ったこだわりパンが人気の“musica bread&coffee”です。わざわざ遠方から来る方から地元のご年配の方まで、幅広い層に親しまれています。
古いクロス壁や天井が残った状態からのリノベーション。設計・施工から空間コーディネートまで行いました。この物件の最大の特徴は、冷蔵ケースからA看板、ポスターフレームまですべての家具をFolk専属の職人が造作した点。施主様がお好きなシンプルな北欧のデザイン。その世界観へのこだわりを表現できるように、繊細で風合い豊かなナラ材を中心に、一点一点造作しました。
また、余白の空間もあえてたっぷりと残した設計で、ご友人たちの音楽イベントやギャラリーとしても対応できるように。ベンチやテーブルになるコの字型の家具を造作し、動かせば広々としたスペースが生まれるようにしました。
素材の良さやスッキリとしたラインなど、作り込み過ぎないシンプルな美しさを追求するためのこだわりも詰まった物件です。

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エントランスから入って正面、対面式ショウケース。すべてナラ材で造作[2]

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パンはすべて対面で販売したいというご夫婦の希望を叶え、見せ方にこだわったショウケース

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下面にはサンドウイッチ用の冷蔵スペース。床材はモルタルでシンプルに

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店内左右に設けたイートスペース。姉妹店・ANTRYのヴィンテージア―コールチェアをコーディネート

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可動式家具を軽く持ち運びやすいパイン材で造作。動かせば広い空間が生まれる。机にもベンチにもなるコの字型のデザイン[1]

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ダストボックスまでもナラ材で造作し、素材やカラーの統一に徹底してこだわりを

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外でゆっくりできるセットバック部分も、イベントなどに対応できるように

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シェルフは壁面下にブラケットを隠した施工で、シンプルさを追求

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アイアン造作のロゴサイン

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姉妹店・P&Sのプルサインとアイアンバー。ロゴデザインは「pens lifework」吉井麻美さんによるもの

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アメリカ・KWIKSETのドアノブ。スッキリしたマットブラックがナラの木目を引き立てる

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P&Sのアメリカンスイッチ

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WCの手洗器・水栓・排水金具もP&Sの製品

細い木枠にこだわったエントランスドア。軒天井右上にある黒い穴は、パンの香りを表へ伝えるための通気口[3]

Description

キーフィーチャー
  • Folk専属の職人による造作家具
  • シンプルな美しさを表現するためのこだわり
  • 造作物へはほぼナラ材を使用し、世界観を統一
  • 細い木枠にこだわったガラスのエントランスドア
  • イベントで使えるように残した余白の空間
  • テーブルでもベンチとしても使える、コの字型家具
  • 入口部分に設置した通気口から漂わせた、パンの香り
オーナーの希望
  1. 展示や音楽イベントも行いたい。フレキシブルな壁面や動かせる家具にして、イートインコーナーを設けてほしい。
  2. 対面式の商品ケースにしたい。食パンは吊棚で冷ましながら販売できるようにしたい。
  3. シンプルな北欧のデザインが好き。作り込み過ぎない飾りすぎない雰囲気にしてほしい。
Folkからの提案
  1. 店内手前に残した余白の空間をイートインスペースにし、ベンチにもテーブルにもなるコの字型の家具を軽いパイン材で造作。全ての家具は可動式なので動かせば広い空間が生まれ、ミニライヴなどを行えます。展示なども行う予定の壁面はVOCフリーの、人体に優しい塗料でペイント。ヴィジュアル作品や植物アレンジの吊り下げ用には、天井にアイアンハンガーを設置。削ぎ落した美しさの空間にそぐうようにミニマルな意匠にしました。[1]
  2. 間口が狭く奥に長い店内。店内中央にレジとショウケースを配置し、カウンター、冷蔵ケース、食パン用吊戸棚まですべてナラ材で造作しました。木質が緻密で高級素材であるナラ材のこのスペースは、入口から少し離れた場所ですが、通りから見ても存在感が。テーブルや棚もナラ材の造作です。[2]
  3. 北欧がお好きで、ミニマルデザインの洗練されつつ温かみのある雰囲気をご希望でした。チーク材や赤褐色の家具イメージではなかったので、アンティークチェア以外は全てFolkの職人の手により造作しました。ナラ材の造作家具と質感のある白の塗料を中心に、シンプルで上質、飾らないけれど垢抜けた様なコーディネートを徹底。A看板やポスターフレームまでオリジナルで造作しています。ガラスのファサードはその世界を壊さないように可能な限り細い木枠幅でデザインして、この店の世界観を壊さず表へ伝えられるようにこだわりを。エントランスドア前のセットバック部にあるシャッターも新設。シャッターのつば部分さえも天井から飛び出ないサイズで設計し、削ぎ落した美しさに徹底してこだわりました。このセットバック部の軒天井にはオーブンからの空気を送り込む通気口を設置。入口近くに商品を置きパン屋だと分かる間取り以上に、イベント用の余白空間を残すことを希望されたので、この通気口から、パンの香りを通りへ伝えました。[3]
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物件名 musica bread&coffee
物件所在地 大阪市
物件タイプ ショップ・オフィス・他
請負タイプ リノベーション
完工年 2017年
施工期間 約2か月
面積 約50㎡
工事費 約950万円(設計料含む)
一部解体費含む